2013年 10月 04日
(HPを見ると、「ワインとお宿 ちとせ」とあるのですが、いつのまにか「ワインのお宿」と思い込んでおりました。)
いつか泊まってみたいと思いながら、もう、15年ほどの月日が経っていました。
期待以上のすばらしいお宿でした。
食事の食材はもちろん、部屋に置いてある小さな物まで一つひとつが大切に選ばれていて、心と身体が潤ってくるような空間です。
主のお客への思いやりがいたるところに感じられて、そこにはぬくもりのある上質さがありました。
甘味がなんともいえないトウモロコシの冷たいスープにはじまり、新鮮な地元の食材を使った和洋折衷の食事。
マリネも美味しいけれど、やっぱりお刺身も、冷たいスープも美味しいけれど、アサリのおすましも滋味がある。そして、ステーキの後は、お蕎麦で締めくくり、口がさっぱりするデザート・・・。
という具合に欲張りな食べ手の希望を先読みするかのような絶妙なメニュー構成でした。
大満足で、部屋に戻ろうとすると、「これ、お夜食にどうぞ」と渡されれたのが、小さな行李に入ったジャコのおむすび。
なんて、素敵な心配り! でも、お腹はいっぱいだし・・・と思っていたのですが、数時間後にはすんなりお腹におさまってしまいました。
それほど、美味しかったのです。
このお宿は智恵の仏様「文殊菩薩」を祀る智恩寺の門前にあります。
お宿「ちとせ」の母体である「ちとせ茶屋」も宿に向かいに健在です。
智恩寺の門前には「食べると知恵がつく」と言われる「智恵の餅」を出す茶屋が数軒あるのですが、このあたりの宿はすべて、この「智恵の餅」の茶屋が母体となっているそう。
そんな宿のなりたちにも風情を感じました。
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by lily_ririka
| 2013-10-04 00:56